拒食症は正しい理解と適切な治療で回復できます

特に女性に多いのですが、最近ダイエットなどで食事制限をする人が増えています。

この食事制限も行き過ぎると心の病気でもある「拒食症」を発症させることがあります。

確かにスレンダーな女性は魅力的ではありますが、「痩せている女性が美しい」という現代の風潮が、若い女性の健康を脅かしているといっても過言ではありません。

生命の危険にもさらされる拒食症の原因と症状とは・・・

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拒食症とは

拒食症とは、食欲がなくなって食べることを拒否する状態をいいます。

通常、ダイエットの限界を超えれば自発的に止めるものですが、拒食症に陥ってしまうとそれが出来なくなります。

食べないことで極端に痩せてしまい、骨と皮だけになって栄養不良となり、特に筋肉を動かすカリウムが不足することで疲労が蓄積され、手足の脱力感を起こします。

やがて心筋細胞が低下、不整脈を起こすなど、重症の場合は心不全を起こして突然死します。

拒食症は、自分で自分をコントロール出来なくなる「心の病気」です。

拒食症の原因

拒食症は、10代~20代の若い女性に見られる病気です。

この世代は少女から大人へと成長する大切な時期であり、容姿への美意識にとても敏感で、異性への意識も高いために周囲からの目や外見の魅力に影響されやすい状況にあります。

加えてスリムなモデルやタレントを「痩せている女性は美しい」と絶賛する現代の風潮が、若い女性を過激なダイエットに走らせているといえます。

さらには、さほど問題ではない外見へのコンプレックスや若い世代特有の完ぺき主義的な心理傾向が、わずかな体重の変化に過敏に反応し、体重が増えることに恐怖心を覚えるのです。

そして、体重を減らすためには食べてはいけないという間違えた概念が生まれてしまいます。

拒食症を起こす原因となる心の病は複雑で根の深いものであり、拒食症の明確な原因ははっきりしていないのが現状ですが、思春期の不安定な精神状態が要因のひとつとも考えられています。

思春期は大人になることへの反発心、父親と母親とのかかわり、家庭環境、良い子でい続ける必要を強いられるストレスなどを強く抱え込み、これが拒食症の引き金となることもあります。

拒食症の人は強烈な痩せ願望と肥満恐怖心を持っています。

どう見ても骨と皮だけの状態であるにもかかわらず、本人はまだ太っていると思っています。

これは単純な思い込みではなく、心の問題であるためにどんなに周囲が説得しても効き目はありません。

拒食症の症状

拒食症は自分では気付きにくい病気です。

また、症状も人によって異なるため、一概に拒食症の症状がコレとはいえません。

拒食症に見られる代表的な例としては、「小食」と「偏食」「過食」などの食事の異常です。

小食・偏食

はじめは軽いダイエットのつもりでわずかな食事ですませたり、カロリーの低いものだけを食べ、脂肪分や炭水化物を避けるようになります。

次第に食事の回数も減り、空腹感に慣れてしまいます。

過食

拒食の後、猛烈な勢いで食べる過食を起こす場合があります。

周囲に隠れて食べることもあります。

下剤服用・嘔吐

食べたものを下剤で出したり、食べた直後に無理矢理吐く人もいます。

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身体の異変

拒食症で栄養不良になるとあらゆる疾患が起こります。

脱毛、不整脈、低血圧、低体温、貧血、歯の侵食、白血球数の減少、骨粗しょう症、月経異常などです。

拒食症の無料診断

インターネットで摂食障害かどうかを無料でチェックすることができます。

拒食症、過食症のどちらも診断出来ますので、一度チェックしてみると良いですね。

摂食障害(拒食症・過食症)自己診断リスト
1.嫌なときや辛いときはたくさん食べてしまう
2.丸一日、まったく食事をとらないときがある
3.食事に関する問題で、仕事や学校に支障が生じている
4.毎日の仕事が食べ物のことに費やされてしまう
5.食べ出したらやめられず、お腹が痛くなるほど無茶食いしたことがある
6.食べ物のことで頭がいっぱいになる
7.自分の食習慣が恥ずかしいと思う
8.食べる量をコントロールできないのではないかと不安になる
9.無茶食いするために、羽目を外してしまう
10.食べ過ぎた後、後悔する
11.自分がもっと食べるよう、家族が望んでいるように思う
12.みんなからやせていると言われる
13.みんなが、少しでも多く自分に食べさせようとしている
14.体重が増えるのではないかと心配をする
15.下剤を使っている
16.食べたカロリーを使い果たそうと、一生懸命に運動する
17.いつも胃の中を空っぽにしておきたいと思う
18.食後、嘔吐したい衝動にかられる
19.体重が増えるのが怖いと思う
20.体重にとらわれすぎていると思う
21.みんなから非常にやせていると思われている
22.食後、嘔吐する
23.ふつうにごはんを食べた後でも、太った気になる
24.少しでも体重が増えると、ずっと増え続けるのではないかと心配になる
25.自分は役に立つ人間で、みんなに必要だと思われていると思う
26.最近、異性に対して関心がなくなった
27.非常に多くの量を無茶食いしたことがある
28.(27の後)そのときみじめな気持になった

4点:そう思う、3点:たまにそう思う、0点:全く思わない
で採点し、23点以上だった方は摂食障害の恐れがあります。

正常か軽度か重度かがわかりますのでチェックしてみて下さい。

注意すべきは、ありのままを正直に答えることです。

理想とする姿で答えないよう注意しましょう。

拒食症を克服するには

拒食症の人に対して食べることを強要してはなりません。

また、「太っていることを気にするな」といった無責任な言葉も厳禁です。

本人はどんな状態でも太っていると思っています。

ありのままを受け止めて早急な治療が必要です。

患者の気持ちと恐怖心を理解し、出来るだけ早めに専門医(精神科・神経科・心療内科)の診察を受けることが必要です。

拒食症はストレスを理解してほしいという感情のシグナルです。

本人だけに問題があるのではなく、家族や家庭環境などにも問題があります。

一緒に食事をしない、与えられた食事を隠れて捨てている、わずかな分量をさらに細かく分けて食べるなどの異変が起こった時には、拒食症がエスカレートしている危険性があります。

拒食症の治療

拒食症を治療するには、栄養失調状態を回復させるために入院治療をします。

栄養失調状態が回復次第退院して心理療法に移行します。

強制的に体の治療を行って体が回復したとしても、精神の治療を行わなければ拒食症は再発します。

このようなことから心理療法は必須となります。

拒食症の治癒は難しく、再発の可能性もある病気です。

ゆっくりと時間をかけて確実に治療していくとこが大切です。

家族や周囲の拒食症への理解が不可欠です。