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『シングルマザー』と聞いて皆様はどのような印象を受けますか?

シングルマザーの子育て事情について、最近メディアでよく目にするのが『子供の貧困』です。

母子家庭の苦しい生活事情で子供達が食べて行けないという切実な問題です。

母子家庭というと、見る人によっては『離婚して子供が可愛そう』『子供の為に夫婦の問題は我慢が必要』など、様々な見解もあります。

しかし、暴力などにより命の危険から逃げる為にやむを得ない理由でのシングルマザーもいます。

今日は、女性が一人で子供を育てる困難な事情や周りからは見えない苦悩などもお話したいと思います。

もし現在、一人で育てようと考えている女性も必見です。

目次

シングルマザーの生活【離婚するメリット、デメリット】

何よりも子供にとって母親は太陽のような存在でいなければなりません。

いつも悩んで苦しんでいる、泣いている、怯えている…など、子供が一番辛いのが母親が笑っていない事なのです。

だから毎日子供の前で悲しい母親を見せてしまうのであれば思いきって離婚という選択をして笑顔の毎日を取り戻す方が子供にとっては一番良いです。

しかしデメリット面では、やはり金銭的な部分や子供の名字が変わるなどの壁を乗り越えなければなりません。

実際、私自身が離婚した時は上の息子が小学2年生、下の娘がまだお腹にいた時でした。

すぐに名字が変わると息子にも嫌な思いをさせてしまうと悩み、一年間は前の夫の名字でした。

そして4年生に変わる前に、息子と何度も話し合い、名字を変えても良いと言ってくれたのをきっかけに変えました。

でも、名字が変わる事で息子が苛められたり、からかわれたりしたら…と悩んだ末、私自身が担任の先生に相談して、クラスの子供の前で直接話に行きました。

とても緊張もしましたが、あれがあったからこそ中学生になる今までもクラスの子供達と仲良くやってこれたのだと思います。

子供がいる離婚と、子供がいない離婚では色々とぶつかる問題が違うので、終わりが見えない悩みばかりが続きますが、金銭的な部分や、どんな困難も子供と向き合って乗り越えて行ける覚悟があればデメリットも考え方によっては変わってくると思います。

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シングルマザーと仕事【金銭的な苦労】

もしかしたら、この部分が一番の壁かと思います。

私自身も未だに苦しんでいる部分でもあり、市からの補助はあっても毎月苦しい生活です。

私は、3つのアルバイトを休みなくかけもちして2年間続けて、体を壊し入院をしてしまいました。

子供達には私しかいないのだから私が倒れてはいけない…と思い、体に無理がない週5日のパートに切り替えました。

体は少し楽になっても収入は大幅に減り、生活は苦しい毎日。

だからと言って、夜働きに出るわけにもいかず、子供の預け先がないので休日も働けない。

そうなると今あるお金でやって行くしかない。

しかし子供にかかるお金は増えてくる上に高い保険料も支払わなければいけない。

そういう生活が続くと子供の口から出るセリフが
『皆はいいなぁ。

洋服が買ってもらえて…』という本音。

その言葉を聞くと、切なさと、養育費を支払わない元夫への恨みなどが出てきて悔しくなる日々。

しかし、そういう時は『じゃあ、あの時と今はどっちが幸せなんだ?』と自問自答する。

そうすると、スルッと何かが納得出来る。

金銭的な物には変えられない程の大きな幸せがあるか無いかで離婚の形は変わってくるのだと思う。

私自身は未だに金銭的な部分では、今日食べていける事に感謝している毎日ですが、何よりも家族が笑えてる今が一番幸せなので、乗り越えていけます。

でも、私みたいに養育費や慰謝料をもらってない母子家庭には、やはり補助がもう少しあると助かるのが現状です。

やはり、人は『そうなってみないと見えないもの』というのがあるはずなのだから。

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シングルマザーと子育て【父親がいない事と子供の気持ち】

この問題も大きなものと言えます。

例えば子供の行事、出掛けた時に肩車をしてもらっている子供を見た時、公園でキャッチボールをしている親子を見た時…など、横目で子供を見ると羨ましそうにしている姿。

切なくなる瞬間です。

いや、きっと子供の方が切ないはず。

私も幾度となくそんな現場に遭遇してきました。

だから、そんな子供を悲しませないように必要以上に明るく振る舞ったり元気にしたりして子供を楽しませたり頑張ったものでした。

やった事のないキャッチボールやサッカーを下の娘をおんぶひもで後ろにおんぶしながらやっていました。

実は寂しいのは子供だけではありません。

本来ならば幸せな結婚をして家族で笑顔で暮らしたい気持ちがあったからこそ、私自身も
『誰かに頼りたい』『守られたい』という
密かな弱さもありました。

でも、そう思う一方で『絶対に私一人で育ててあげてみせる!』という強いメラメラした気持ちもありました。

きっとそれは、元夫に対しての無言の反抗だったのかもしれません。

子供に一切のお金を支払わずに自分だけが好き勝手に生活している人が、幸せになるはずがない、必ず神様は見ているんだ…という私の中の曲げない信念があっからなのだと思います。

周りの家族を羨ましがっていた息子も小学5年生にもなると、『お父さんが欲しい』とも言わなくなりました。

ある時息子がふと言った言葉がありました。

『自分以外の人にも、もっともっと大変な境遇の人がいる。

お父さんもお母さんも居ない人もいる。

親に捨てられた人もいる。

そう思うと自分は、お母さんが自分を守って育ててくれている。

オレは幸せなんだと思った。』と言いました。

そうなんです。

人は、自分が苦しいと自分だけしか見えなくなりますが、もっと視野を広くすると、もっともっと苦しい人もいます。

病気で家族と離れ離れになる人もいます。

そう思うと、どんなに苦しい事があっても、
『常に自分以外の目を持つ』
という大切な視点を作らなければいけないと、私自身が離婚して、子供から教わった事でした。

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シングルマザーの恋愛【母そして女性として】

悩むべき問題の中の一つが、シングルマザーの恋愛です。

母親でもあり、女性でもあります。

巷では、
『離婚してる女性は恋愛なんてする資格はない!まずは子供が巣立つまでしっかり育てなさい!』という言葉も聞きます。

そういう言葉を聞くと、恋愛をしていない状態でもなぜか悲しくなった記憶があります。

それはなぜか…

それは、やはり『女性は男性に守られたい』 という潜在的な根っ子があるからです。

でも女性は子供を産むという偉業を成し遂げてしまうので自然に強くなっていきます。

しかし女性はやはり弱い。

強くならなければいけない状況だから強くあろうと無理をしているだけ。

だからこそ潜在的には男性に寄り添いたい生き物なのです。

離婚をすると、より強くなってしまいます。

一人で子供を育てる訳ですから、夫婦で稼ぐよりも遥かに遥かに届かない努力と体力を毎日使っているのですから。

でも、シングルマザーは恋愛をしたくても
自信がありません。

それは、
・時間がない
・子供がいると去っていかれるのではないか
・バツイチというレッテル

この3つが恋愛を遠ざけます。

自信を持って子育てをしているのに、恋愛に対しては自信がなくなります。

そして、気になる人が出来ても
『子供がいること』を知られたくないズルい自分が出てきます。

私も今までに、いいなぁと思う男性がいましたが、バツイチで子供がいると知られると、急に距離を置かれたり、逆に、もう結婚は懲り懲りだと思われているのか、遊びだけの関係に持っていこうとする男性もいました。

そういう現実を見ると、自分はやっぱり『恋愛をしてはいけないんだ』と思うようにするしかありませんでした。

そして、一回離婚をしているからこそ、相手に求めるものも厳しくなる自分もいます。

それは経済的なものも少しはありますが、実際、経済的なものと言っても、男性だけが稼いで家族を養うという形は今の世の中では少なく、夫婦で働くケースが多くなっています。

だからこそ、二人で頑張ろう!という気持ちを持てる相手である事が、一番の選ぶべき男性なのだと思います。

それプラス私には子供がいるので、やはり普通の独身女性よりも難しい状況です。

でもきっと、毎日頑張ってる自分を必ず見てくれている人は必ずいると信じて頑張るのみだと思います。

そして、何よりも子供を大事にしてくれる人、しっかり向き合って話し合いが出来る人…
この点がとても大切だと感じています。

シングルマザーの生活【母子家庭の実態】

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私自身、離婚して4年が経ちますが、この4年間自分の洋服を買っていません。

やはり子供優先になります。

そして、何よりも子供にかかる学校のお金、生活にかかる全てのお金を除いて、手元に残るお金は1万円位。

離婚したばかりの時は、3つの仕事を掛け持ちしており、収入面では今よりも少し余裕はあったものの、すぐに体を壊し入院してしまったので体と収入のどちらを優先するかという選択になった時、やはり体が一番大事なのでお金の部分で我慢をしなければなりません。

私が何よりも気を付けた事は、子供自身が『うちは母子家庭だから貧乏で他の家とは違うんだ』と思わないように、子供には辛い思いをさせない努力はしてきました。

でも、やはりどうしてもお金は無いときはやってきます。

その時には、『うちは他の家と違くない。

他の人と幸せの形は違うし、他の人がお金があって良いなぁと思っても、幸せは自分自身で作るものだから今の苦しさをちゃんと覚えて行こうね!そしたら必ず誰よりも優しくなれる人間になる。』と、子供達には話してきました。

本来ならば離婚しないで夫婦揃った状態が一番良い決まっているし、私が偉そうに離婚したから調子よく価値観を押し付けてるのではないか?と悩んだ時もありましたが、でも、これが今の状況である以上、他のどの家庭よりもうちが一番楽しくて幸せなんだ!と自信を持って子育てをしようと心に決めました。

上の息子も小学校低学年の時は、ゲームが欲しくて、周りの皆は持っているのに自分だけが持っていない事に毎日のように泣いていました。

あの時はさすがに私も心が折れそうになるくらい迷いましたが、でも自分の信念は絶対にくずしませんでした。

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息子には『ゲームを買わないのは決してお金がないからではない。

あなたの良い所は、絵を描くところ。

絵を描くというのは想像力がないと描けない。

そして、その想像力こそ【思いやり】に繋がると思う。

人に対して言っても良い言葉、嫌がる言葉は頭と心で考える想像力がないとできない。

だから今は誰よりもその思いやりの大切な心を学んでるからこそ、それを延ばしていって欲しい。』と伝えました。

それを何度も話し合うことで、段々ゲームに対して執着心がなくなってきました。

今では
『何で俺はあの時ゲームなんか欲しいなんて言ってたんだろう(笑)』なんて笑いながら言っています。

親って本当に大変な仕事です。

私も子供を産む前は、外の仕事が本当に大変で辛くてたまりませんでした。

でも、子供が出来てから、『子育てほど難しい仕事はない』と思うようになりました。

子育てはやり直しがききません。

見て見ぬふりをしたら、それが全て自分に返ってきます。

自分が口にする言葉、行動…その全てが子供の人生の歴史として刻まれるからです。

だから一人で育てようと夫婦で育てようと大切な事は一つ。

『豊かな心を作ること』

これが一番大事だと私は思っています。

【シングルマザーになって気付いたこと、そしてこれからのこと】

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シングルマザーになって思った事は、
『感謝』の気持ちが増えた事です。

私は、子供の学校の先生、保護者、友達には本当に恵まれました。

そして、ある人が言ってくれたのは

『離婚してる事は決して恥ずかしい事ではない。

何よりも恥ずかしいのは、子供と向き合わずに見ない振りすること。

だからあなたは自信を持って生きていい』

という言葉です。

正直、その言葉を聞くまでは、一人で育ててる事や、離婚した事にどこかで恥ずかしい思いを背負っていました。

しかし、その言葉を頂いた時に、初めて
頭を優しく撫でられたような感覚で涙が出てきたのを思い出します。

母子家庭でなくても、『母親』というのは毎日毎日苦しんでいます。

子育てに対しても『これで良かったのかな?』と悩む毎日。

女性は本来ならば男性より弱い生き物。

でも人を産む奇跡的な事をしてしまう最強な生き物でもある。

しかし、本当は弱い。

強くならなければならなくなってるだけ。

そんな時、特別なご褒美なんかいらない。

ただただ、近くにいる旦那さんの何気ない一言

『いつもありがとう』

と、ほんの少しでいいから頭を撫でてくれればいいのだ。

そんな一言でどれだけでも頑張れてしまう。

勿論、夫婦は感謝の言葉の掛け合いは大事。

夫婦って、案外『ありがとう』の言葉がキーワードなのかもしれないなぁと私は思う。

私の場合は、離婚理由が命に関わる事だったので、本来の夫婦の形はあまり味わった事がないけれど、今、一人で育ててみて改めて

『女性の弱さ』

を知った気がします。

あぁ…、こんな時に誰か居てくれたら…と思い描く日が増えれば増えるほど、自分の弱さを
嫌と言うほど再確認します。

一言って本当に大事です。

一言って重いです。

そんな事を、シングルマザーになって知った事です。

だけど、苦しくて辛い事ばかりではありません。

究極まで辛さを味わうと、不思議と

『人を大切にしよう』と思うように変化します。

人に何かアドバイスする時も、一呼吸置いて考える時間を作る力も付きます。

私がシングルマザーになって良かった点は

『子供から育てられた』という事です。

面倒くさい事は皆逃げたいですが、
我が家の決まり事である

『その日の傷はその日のうちに』

という言葉通り、子供でも大人でも

その日のわだかまりの感情は明日に延ばさないという、信念を持つことが大事だと思いました。

シングルマザーだからとか、関係なく、人は『どれだけ込めたか』…という事が大事。

二人の子供を育てて思った私の気持ちです。

シングルマザーの偏見について【世の中の女性へ】

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男性と出逢い、一緒になる。

その未来に沢山の期待を膨らませる。

その未来に悪いイメージは絶対に湧かない。

期待を膨らませるのは、幸せな家族像。

しかし、現実に生活を一緒にすると、色々な事が起きる。

当たり前だ。

今まで赤の他人だった二人が生活するのだから。

だからこそ話し合いが大事。

例えケンカしても。

大切なのは、出来ない事に文句を言うのではなくやってくれた些細な事や言葉にも

『ありがとう』

と言うこと。

それは子供に対してもそう。

『ありがとう』の言葉は大きいです。

人に対して『ありがとう』と言える人生になるように、子供達にも教えて行きたいと思います。

色々な理由があって離婚した方も、下を向く必要はありません。

確かにシングルマザーという響きは、偏見を持たれても仕方ないと思います。

でも、子供の人生は自分がつくる!という事を忘れないでいてほしい。

きっと無我夢中で頑張ったあなたに沢山のご褒美があります。