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目次

生活と色彩1

私たちの周りには沢山の色で溢れています。

私たち人間が生きていくために備えている五感(視覚・聴覚・味覚・触覚・臭覚)の中で視覚から得る情報量は最も多いです。

その視覚の仕組み(目の構造と機能・色を認識する組織)や光学(光とは何か)的な見解は17世紀から多くの研究がされています。

科学の技術の発達で夜でも昼と同じような色彩環境で過ごせるようになりました。

1920年代以降アメリカの会社では工業化が急速に促進され、工場内の安全性作業性の向上のために明るく一様な照明と目の疲労を軽減させる為の、配慮がなされました。

それは極端な明度対比を避け目の網膜の視細胞が順応しやすい範囲の明度差で「カラーコーディネーション」することにより、仕事のしやすい環境が得られるとし、このような色彩調節がとりいれられました。

この方法は多くの工場で取り入れられていました。

つまり色彩によって「働きたくなる気分」を引き出せるというわけです。

当時、ニューヨークのオフィスで流行したさわやかな春の高原を連想させるアイレストグリーン(眼の休まる緑色)はこの時代のオフィスカラーを象徴します。

いまでも緑は目に良いとされています。

黒板の緑もこれと同じ原理をつかっているのです。

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生活と色彩2

先ほど「働きたくなる気分」にしてくれるという話を出しましたが、このような色彩調節(色彩設計)は科学的な色彩理論(色覚・照明・心理・色の信号化など)様々な専門家たちがやってきました。

これらは「カラーコーディネーター」にとって共通の常識として知っておかなければならない内容になってきます。

今では、日常生活での衣類や食事や住まいの色彩、商品の開発やセールスプロモーションとしての広告や宣伝物の色彩、さらには化粧品など多くにわたる分野で色彩の効果は期待され発揮されています。

五感が使われる割合は

視覚:87%

聴覚:7%

触覚:3%

臭覚:2%

味覚:1%

なのです。

色の信号化と言いましたが、例えば言葉としての「色」

・物の表面から目に感じる、形以外のモノ

・色の調子、色合い

・肌や顔の色

・表情

・種類

・そのものの特徴をあらわした様子

・男女の情事

・恋人、情人

・尊敬するひと、愛する人

など色であらわせますよね。

顔が赤いや恋人はピンクなイメージ、など・・・

また

生活の中での色では

<生活者>

・記号としての色

・創造(自己)の表現としての色

・アメニティとしての色

<供給者>

・差別記号としての色

・意味、思想表現としての色

・創造表現としての色

・販売促進媒体としての色

アメニティに関してはこだわるとセンスが身に付きます。

あると生活が楽しくなるもの、あると心が豊かになるものとしての色を見極めるセンスを磨きましょう。

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光と色

光と色の基礎についてお話したいと思います。

赤いバラは、太陽や電球の光の下では鮮やかな赤い色に見えますが、光の無いとこでは色は見えません。色は光によって感じることができるのです。光は色を見るためのエネルギーの一種です。

光には目に見える範囲と見えない範囲があります。

私たちの目に見えない光は紫外線や赤外線などです。

眼に見える範囲は可視光線といい、380~780nm(ナノメーター)。

これを可視光域といい380nmより短い波長では紫外線、X線、780nmより長い波長には赤外線などがあります。

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出典:http://saida88555.jimdo.com/

ここはテストでよく出るところです。

このような原理を解明したのはニュートンです、

またニュートンは光(白色光)とは波長の異なる色光の集合体であるということを証明しました。

可視光の可視範囲の中でそれぞれ波長が異なり、可視光は、短波長、中波長、長波長に分けられ、青紫から青は短波長、緑から黄色は中波長、オレンジから赤は長波長です。

ここも覚えておくとよいでしょう。

先ほど話した白色光には赤から青までの色光が含まれています。

白色光がその物体に当たると反射した光だけが目に入ってきて、脳に伝わります。

例えば赤いリンゴは光がリンゴの表面に当たるとその中の長波長の光が反射し、そのその長波長の光が目に入ってリンゴの赤を認識できる仕組みになっているのです。

これが表面色(反射色)の仕組みです。

このようにして

白色光→リンゴ→反射→眼→脳→心→感情、行動

と移り変わってゆくのです。

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出典:http://optica.cocolog-nifty.com/

光源色、表面色、透過色

眼が光を感じる受光経路には、光源色、表面色、透過色の3種類があります。

光源色は光そのものが発している色の事です。

表面色は物体に光が当たると反射と吸収が起こり、表面で反射した光は目に入り、色として感じられます。

この時に見えるのが表面色です。

透過色は、光を通す物体に光が当たり、その物体を透過した光の色の事です。

例えば白色光と目の間に赤のフィルターを置くと、赤の色光だけがフィルターを透過し、赤い光が見えます。(ほかの色光は反射や吸収が起こり、透過しません)

次に白色光と目の間にイエローとシアンのフィルターを置いてみるとします。

2枚のフィルターを置くと透過は2回起こりますが、この場合最終的に緑の光が見えます。

1番目のイエローのフィルターを透過した光はイエローに見えますが、イエローは赤と緑が混色した色です。

つまり1番目のフィルターには赤と緑の光が透過したことになります。

次に2番目のシアンのフィルターには緑と青が混色した色です。

赤と緑の色光が緑と青の色光の混じったフィルターを透過すると緑の色光だけが透過するので、結果として緑に感じるのです。

文章だけでは伝わりにくいので実際にフィルムを買ってみて実験するのも良いでしょう。

もっと簡単に行ってしまえばイエローとシアンの絵具を混ぜると緑になりますよね。

それと似ています。

まとめると直接目に見えるものが光源色、反射と吸収によってその反射色が見えるのが表面色、光を通して色を感じるのが透過色と言うところです。

あまり難しく考えず原理をしっかり押さえておくことがこれから重要になってきます。