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目次

ルナティック雑技団の見どころ

少女漫画界のギャグマンガの巨匠として有名な岡田あーみんの作です。

後にも先にも、岡田あーみんほど思い切りがいいギャグ作品を残した漫画家はいないだろうと思われます。

岡田あーみんの連載作品は意外に少なく、お父さんは心配症、こいつら100%伝説、そしてこの「ルナティック雑技団」の三作のみです。

ルナティック雑技団以外の二作は、少々まじめなシーン以外は登場人物がほぼ三等身の典型的なギャグマンガですが、ルナティック雑技団は画風を一新し、少女漫画よりのよく描き込まれた画風になっています。

しかし登場人物のエキセントリックさはある意味三作の中でもダントツと言えます。

2015年にかつてよりファンに臨まれた未収録作品の再販がされた際に、メイン作品として収録されたのは、ルナティック雑技団だったのが見どころです。

ルナティック雑技団のおすすめポイント

一見全員まともだけど全員変人キャラクターが多い点です。

登場人物の姿や、まともな発言をしているところを見ている分には、どの人物もまともであるように思えますが、主人公夢実をはじめ、全員どこかしらぶっ飛んでおり、100%まともなキャラクターが1人もいないのがルナティック雑技団です。

常識人と見せかけて変人。

言ってみれば、こいつら100%伝説の忍者、危脳丸ばかりで物語が構成されているようなものなのです。

特筆すべきは夢実の恋の相手、森夜の母ゆり子でしょう。

ルナティック雑技団というと、夢実や森夜より、ゆり子を思い出すファンも多いはずです。

同居することになった夫の上司の娘を、金で買収されて「たこ部屋行き」にするなど、現在では「たこ部屋」などという言葉を使っていいのかという限界ぎりぎりのギャグが昭和の良き時代を思わせます。

ルナティック雑技団のネタバレ

ギャグ漫画なのに、意外にシリアスな幕切れをするのがこの作品です。

岡田氏の漫画は、最後は昭和のバラエティ番組、8時だよ全員集合のコントのようなノリで終わることが多かったものです。

お父さんは心配症にしろ、こいつら100%伝説にしろ、どんちゃん騒ぎをしながらも、ファンに感謝しつつ「ありがとう」と終わっていくような、心温まる終わり方です。

しかし、一番変人が集まっているルナティック雑技団は、意外にも大変シリアスな終わり方をしており、主人公夢実が「自分に快適な環境に居続けたら成長できない」という理由で天湖家を涙ながらに去るという、読者としては非常に不思議な終わり方だったと言えます。

しかし、その後に描かれた読み切りのスピンオフ作品で、学園のアイドル愛咲ルイの間抜けさや、夢実のライバル成金薫子のずる賢さを再度見ることができたため、キャラクターの変人ぶりを連載終了後も存分に楽しめる展開となっています。

ルナティック雑技団の好きなキャラクター

好きなキャラクターは、最初から最後までトラブルメーカーであり物語をひっかきまわした、主人公天湖森夜の母、天湖ゆり子でしょう。

この人のファンだという人は多いと思います。

エキセントリックという言葉がこんなに似合うキャラもめずらしいでしょう。