ドラムスティック2本を使った小技
ドラマーにとって、絶対に必要なものはドラムとスティックです。
そのドラムを叩くためのスティックですが、実はこれにも一工夫することによって、表現力を豊かにするための小技があるのです。
その小技とは、普段スティックで叩いている方でスティックを持って、普段スティックを持つほうでドラムを叩く事です。
私が以前練習していた曲の中で、どうしても音量や迫力が欲しい場面がありました。
もちろんそれは、ドラムにマイキングしてしっかりと音量調節をすれば良い、と言う方も多いのかもしれませんが、ライブであればもともと音量調節をしているところに、このフレーズだけ音量を増やして欲しいなどという要求は難しいのです。
だからこそ、それはドラマーの手によって調整しなければいけないのですが、その方法として最も手軽で簡単な技があったのです。
それがスティックを逆にして持つと言う奏法でした。
たいていスティックとは、シンバルや太鼓に触れる方が細くなっており、手で持つ方が太くなっています。
この事から、手で持つほうを上にして叩く事で、通常よりもパンチのある音が出るものなのです。
ドラムの応用テクニックには、このような手軽で簡単に出来てしまう小技も存在します。
普段使っているスティックでも、音量と迫力を出すにはこの操作1つで明らかに変わってきます。
ドラムの抑揚をつけるにあたっても、叩き方ではなく、まずは手元から変えていけば、より良くなっていくのかもしれません。
ドラムセッティングの応用
ドラムを叩くに当たって、そのセッティングとは必ずしも決まった事はありません。
むしろ、自分が一番叩きやすいようなセッティングを作っていく事が、ドラムを叩く楽しみでもあり、自分なりのドラムというものが完成していくのです。
それに役立つドラムセッティングの応用も意外とあるものなのです。
まずは、太鼓やシンバルの自分なりの配置を作る事が大切です。
ドラマーであれば、このフレーズを良く使うためにこの楽器は手に近いところに置きたい、とかシンバルは派手に見せるために高くセッティングしたいとか様々な拘りも持つ事でしょう。
その中で最も意識したほうが良いのは、叩きやすさではないでしょうか。
見た目をカッコよくするだけでなく、配置をいろいろ変える中で叩きやすさという項目は決して忘れてはいけません。
セッティングへの応用とは、自分が一番拘りを持つ中で最も叩きやすい位置を決める事が大切になってくるのです。
私がこのセッティングに対して応用していた事とは、普通のセッティングよりも、太鼓の距離を最大限まで近づけて密集させることでした。
太鼓のふちとふちが触れ合うくらいまで近づける事により、タム回しの際や速いテンポの16分連打に対応していく事が可能なのです。
私が思うセッティングのベストとは、自分の拘りをドラムに入れることだけではなく、叩きやすさを特に重視して全ての太鼓の間隔を密着させることなのです。
この事がセッティングにとって、最も大事な事であり、ドラムを上達させるには一番必要な事なのです。
ドラムとベースとの兼ね合いを意識
ドラムと言えば、バンドの中でも重要な役割を果たすリズム隊に当たりますが、このリズム隊はバンドの中でもドラムだけではありません。
ちょうどドラムのバスドラムと一緒に低音を支える楽器、それを欠かしてはバンドサウンドには物足りなくなってしまうベースです。
ドラムにとって、このベースとの兼ね合いがとても大切になってくるのです。
ドラムにとって、まず一番考えなければいけないのがどの音域がどの楽器と組み合わさっていくかと言う事です。
高音であれば金物系やギター、中音域であればボーカルのメロディーラインやコーラス等、そして低音域ではきっとベースになるのです。
ベースとドラムとは、リズム隊として曲を支える他に、曲の雰囲気にも影響すると言っても過言ではありません。
この低音域にとってベースとドラムは必要不可欠なのです。
では、ベースとドラムにどうして兼ね合いが必要かと言いますと、ドラムにはベースラインの要所要所をピックアップしてアクセントを出す役割があります。
ベースラインが8ビートで8分音符で流れているのに対し、バスドラムは1拍目のみであったり、4分音符で動いたり、ベースラインには必ずしも等しい動きをすることはないのです。
だからこそ、ベースラインを良く聴いてそれに合わせていく意識を高く持っていないと、曲のリズム感ががたがたになってしまい、大変なことになるのです。
ドラムにとって、ベースとリズム隊としての兼ね合いを意識することが、バンドにおける1つの重要な役割なのです。