Pocket

  [スポンサードリンク]

私がお勧めする漫画はよしながふみ先生の「きのう何食べた?」です。

よしなが先生はいわゆるBLものの作品が多く、あまり読んだことはありませんでした。

目次

きのう何食べた?書店での出会い

その日も書店で面白そうな本を探して本棚を見ていると、面置きされていたコミックの中にこの本を見つけました。

よしなが先生の新刊ということでしたので、BLかぁ、と思いスルーしようと思ったのですが、その時に帯の文字が目に飛び込んできました。

随分昔のことで文面はうろ覚えですが、「男ふたり、1ヶ月の食費2万5千円で暮らす」といった内容でした。

金額があまりにもリアルで、思わず手に取ってしまいました。

そのままレジにゴー!

%e3%81%8d%e3%81%ae%e3%81%86%e4%bd%95%e9%a3%9f%e3%81%b9%e3%81%9f-%e3%83%8d%e3%82%bf%e3%83%90%e3%83%ac

きのう何食べた?料理コミック

家に帰って読み、まず思ったのはBLなんて偏見だったなーということでした。

BLが苦手な方というのは、まずHな描写が嫌という方が多いですが、この作品に関してはほぼ皆無で安心して読むことができます。

肝心の内容ですが帯の言葉通りです。

ゲイである弁護士と美容師の40代中年男性ふたりが同じ家に暮らし、1ヶ月2万5千円の食費でつましくも美味しい食卓風景を描く物語です。

とにかく出てくる料理が美味しそうで美味しそうで、何度唾を飲み込んだかわかりません。

このコミック、料理するのは主人公ふたりだけでなく同僚や友達、知り合いなど様々に展開されますが、全てのレシピが現実味のあるものばかり。

2万5千円の金額縛りがあるおかげで、私たち一般市民の食卓に溶け込みやすいお料理ばかりです。

それでも独身の時には単に美味しそうな料理漫画としか思っていませんでした。

きのう何食べた?お勧めポイント、レシピ本として

いざ自分が結婚してから読み返してみると、この漫画はレシピ本として大活躍しました。

最初は材料と手順だけしか書かれていないので、私のような料理初心者が味を想像しながら調理するのは不可能でしょうが、読者の方から希望があったのか途中から大さじ何杯と細かく描写されるようになり、料理オンチの私でも漫画片手に作れるようになりました。

これがまたどれも美味しかったです!きっと、よしなが先生は地に足のついた堅実な方なのだなぁと思う味でした。

今はインターネットにもこの漫画のレシピがまとめられたりしていますので、そちらもご覧になられると更に楽しみが広がるかも知れません。

また、この漫画は登場人物がきちんと年を取ります。

40代から50代へ、年と共に移り変わる環境、親の老い、仕事、新たな命の誕生とこれから私たちがいつか体験するであろう世界が優しく、穏やかに描かれていて、こんなに素敵な世界が待っているのなら、年を重ねていくのも悪くないな、と思わせてくれるのもポイントです。

現代の老後問題を一時忘れさせてくれます。

料理漫画としても秀逸ですが、このように様々な観点からも楽しめる漫画です。

是非皆さんも一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。

新たな世界が開けるかも知れません!