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秋の風物詩コスモスを育てよう
日本の秋といえば「コスモス」
コスモスは発芽しやすく特別な肥料も必要ないため、
育てるのに手間がかかりません。
種蒔き時期をずらして草丈に変化をもたせて
ボリュームを強調したり、さまざまな花色を混植したりと、
コスモスは多彩な演出が出来る優秀な花です。
個性あふれるコスモス栽培を自分色に演出してみましょう。
コスモスの育て方
蒔き時
コスモスのタネは3月下旬~7月に蒔きます。
発芽させるには15℃以上が理想です。
長期間楽しむには発芽時期をずらして蒔くと良いでしょう。
楽しみたい花の時期から逆算して蒔きましょう。
コスモスの栽培場所
日当たり、風通し、水はけの良い場所に植えます。
肥料と土作り
基本的に肥料は不要です。
水やり
植えてから2週間ほどは乾燥させないように水やりをします。
表土が乾いたら与える程度でOK。
それ以降はよほどの日照りでもない限り自然の降雨だけで十分です。
病気と害虫
日当たりと風通しが悪いとうどんこ病などが発生します。
風通しが悪い、窒素過多で発生するアブラムシ類、
新芽や若葉に食害を及ぼすシャクガ類、ヨトウムシ類が害虫です。
庭植えコスモス
コスモスは春から初夏にタネを蒔きますが、
草丈が高くなるので、家の庭先などに植える場合は、
秋頃にタネを蒔くと良いです。
花壇に直まきした場合、まれに発芽直後に
害虫の食害を受けることがありますので
誘因殺虫剤で防除します。
コスモスの摘心
コスモスは小さな苗を摘心すると花数を多く出来ます。
本葉6~8枚の時に先端を摘んでわき芽を増やします。
また、5月~8月にかけて摘心を繰り返すと草丈を低く出来ます。
花芽を持つまで待って
コスモスは日が短くなると花芽を作る「短日植物」なので、
街灯や夜の明かりが漏れる場所に植えると花芽をつけません。
花芽をつけてからは夜の明かりに影響されることはありません。
休耕田のコスモス
休耕田とは、一言で言えば「耕していない田んぼ」のことです。
田んぼは、春になれば土を耕して水を張り田植えをします。
夏は雑草を取り、追肥などの手入れをして秋の収穫を迎えます。
このおよそ半年間に渡って田んぼは手入れされているために
見事な緑のじゅうたんのような景観を保っている訳です。
この手入れがされなくなると、いとも簡単に水田は荒れていきます。
雑草は根付き、みるみる伸びて病害虫も発生して景観はとても悪くなります。
そんな休耕田に威力を発揮するのが「コスモス」
コスモスは、風通しが良いところなら病害虫などが発生しにくく、
ある程度放っておいても育つ上景観も良い、メンテナンスの必要がない、
まさに休耕田にはもってこいの存在なのです。
コスモスのタネは自治体から補助金も出るらしく、
休耕田にコスモスを植える農家が増えていますが、
ミツバチを増やすためにレンゲや菜の花を植える農家もあります。
どちらもミツバチにとっては大好物の蜜源植物であり、
さらに、レンゲは田んぼの肥やしになるため、
レンゲを植えた休耕田が復田した時、米がたくさんとれるのです。
コスモスは栽培環境が良ければ
ほとんどメンテナンスがいらない花です。
控えめながら存在感のあるコスモスは、
本当に手がかからない良い子なのです。