「春分」と「秋分」は、昼と夜の長さがほぼ同じ長さになるときで、
「春分の日」と「秋分の日」として国民の祝日になっています。
昼と夜の長さがほぼ同じになる「春分の日」と「秋分の日」は、
太陽と地球の位置関係で決まるため、
春分の日は3月21日ごろ、秋分の日は9月23日ごろですが、
前の日にずれる年もあります。
ちなみに、2015年の春分の日は3月21日、
秋分の日は9月23日です。
目次
秋分の日が祝日になった理由
秋分の日は、なぜ国民の祝日になったのでしょうか?
秋分の日を中日として、その前後3日の計7日間を「彼岸」と言い、
家族でお墓参りをして、先祖を供養します。
これは、仏教では、先祖は西にある極楽にいると考えられており、
彼岸のころは、太陽が真東から昇り、真西に沈むことから、
最も極楽に通じやすい日とされているからです。
お彼岸の行事を始めたのは、聖徳太子だと言われています。
平安時代には、お彼岸の行事は朝廷の年中行事となり、
お彼岸には先祖を供養するということが広まっていきました。
そして、1948年に「祖先を敬い、亡くなった人を忍ぶ日」として、
秋分の日は国民の祝日として制定されました。
ちなみに、春分の日は「自然を称え、将来のために努力する日」として
同じく1948年に国民の祝日として制定されました。
先祖供養の方法
お彼岸に先祖の供養をする場合、
彼岸の7日間の初日である「彼岸の入り日」には、
仏壇の両側に一対のお団子を備えます。
彼岸の中日である「秋分の日」と「春分の日」には、
仏壇に「おはぎ」や「ぼたもち」をお供えします。
そして、彼岸の7日間のうちに、お墓参りを済ませます。
お墓参りに行くときは、お花とお供え(団子、ぼたもち、おはぎなど)を
持参して、お墓にお供えします。
お彼岸の食べ物
お彼岸の食べ物と言えば、「ぼたもち」と「おはぎ」です。
甘いものが貴重だった昔では、お供え物として、おもてなしとして、
「ぼたもち」と「おはぎ」はごちそうでした。
「ぼたもち」と「おはぎ」は、基本的には同じものを指していますが、
春分のお彼岸に食べるのが「ぼたもち」で、
秋分のお彼岸に食べるのが「おはぎ」です。
「ぼたもち」は「牡丹もち」と書き、牡丹の花は春に咲くことに由来し、
ぼたもちの形は、牡丹の花のように大きくて丸い形にします。
「おはぎ」は「お萩」と書き、萩の花は秋に咲くことに由来し、
おはぎの形は、萩の花のように小さくてやや細長い形にします。
また、小豆は秋に収穫されることから、
秋に食べる「おはぎ」は、皮ごと使った粒あんを使い、
春に食べる「ぼたもち」は、硬くなった小豆の皮を取り除いた
こしあんを使います。