「薬剤師は薬を飲まない」という著書まで出版されていますが、この言葉は本当でしょうか??
これは私に限った話になりますが、私は薬をほとんど飲みません。
私も含め、健康な方というのは、薬に頼るのは風邪をひいた時ぐらいでしょう。
病院に行って薬もらおうと、とか、市販の風邪薬を飲めばよいとなどと考える方も多いはずです。
しかし、一般的に風邪の原因というのは、ウィルスで、このウィルスを殺す薬というのは存在しないのです。(インフルエンザは別ですが。)
抗生物質というのは、細菌を殺す薬であってウィルスを殺す薬ではありません。抗生物質は風邪に直接効くものではないのです。
鼻水、鼻づまりや、咳などの症状は、風邪のウィルスを体から追い出す行為、その症状を抑える薬を飲めば、風邪は治りにくくなる。
発熱も体の防御反応で、免疫力を高めている。
こういった理由で、少しくらいの風邪ならば、薬を飲まないほうが早く治ると思っています。
こういった理由で薬を服用しない医師や薬剤師さんは多いと思います。
目次
薬を飲まない方がいい場合は?
しかしながら、高熱や日常生活に支障をきたすほどの咳などの場合は、一時的に薬を服用し、症状を緩和させた方が良いと思いますが。
私も、動けないくらいの生理痛の時は、鎮痛剤を服用しますよ。
「薬剤師は薬を飲まない。」うんうん、その通り、と納得された方も多いと思います。
しかし、これは風邪に限った話。
「オレ、血圧160あるけど、薬飲まずに何とかなってる。」
「血糖値がかなり高いって言われてるけど、なんともないし大丈夫。」
いえいえ、これは間違っています。
生活習慣などからくる高血圧、高血糖、高脂血症、などなどは、食事制限でも改善されない場合、薬物療法を開始して、速やかに正常値にもどすように努力しなければ、脳梗塞、心筋梗塞の原因にもなりかねません。
これらの薬の話になると、逆に医師、薬剤師の方が薬の必要性を理解してシビアに服用していると思います。
薬の種類
ここではお薬の種類についてお話してみたいと思います。
お薬は、大きく分けて3種類、内服薬、外用薬、注射薬に分けられます。
内服薬
まず、内服薬。
これは、口から飲む薬になりますが、錠剤、カプセル剤、粉薬、水薬などたくさんあります。
子供は、錠剤などは飲みこめないので、病院へ行くと粉薬、水薬などがでますね。
さらに最近は、飲み込みがうまくできないお年寄りなどのために、口の中に入れるとスーッと溶けていく錠剤やゼリー状の薬なんかも出ています。
口の中で溶けてしまう薬は、飲むときに水も必要ないので、便利です。
内服薬は、口から飲んで、腸までいき、血液内へ吸収されて全身へ運ばれ、効果を発揮します。
外用薬
次に、外用薬。これには、塗り薬、貼り薬、目薬、うがい薬、スプレー剤、点鼻薬、座薬などが含まれます。
塗り薬は、蚊に刺されり、手が荒れたときなどに誰もが使用したことがあるのではないでしょうか?軟膏の基剤のなかに、薬の成分が混ざっています。
貼り薬は、痛み止めの湿布を想像する人が大多数だと思います。
しかし、湿布以外にも、気管支を広げて喘息のゼイゼイを治す貼り薬、心臓の息苦しさを改善する貼り薬、おしっこが近いのを治す貼り薬、がんの痛みを和らげる貼り薬、などなど多様化してきています。
口からなかなか薬を飲むことができない方にとってとてもメリットがある薬のかたちです。
これらの薬の成分は、貼った部分の組織へ移行し血液に吸収され、効果を発揮します。
その他の目薬、うがい薬なども、口から飲むということをしなくて良いため、身近な薬だと思います。
注射薬
最期に、注射薬。小さいころから苦手の人も多いはずです。体に針を刺さなければならないので、身体的精神的苦痛がもっとも高い薬だと思います。
しかし体の皮下組織や、血液に直接薬を入れるので、効果があらわれるのが最も早い薬です。
時と場合により、いろいろ使い分けるとよいと思います。