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目次

『ジャンプの暗殺教室がたのしい』

同じ作者の作品も読んでいたのですが、新しく暗殺教室も出たことを知り、興味を持ちました。

最初は暗殺教室というタイトルや、主人公がタコっぽいなど、かなりのキワモノか王道から外れて人気を得られずに、そのうち中途半端な所で打ち切りになってしまうような作品かなという印象でした。

中途半端に打ち切りになると、一応ダラダラと続かず終わりを迎えるものの、かなり消化不良な内容になることは間違いないので、しばらく様子をみようと思いました。

『ちゃんと完結を迎えて程よい巻数で、かなりたのしい』

所が暗殺教室はちゃんと完結を迎えました。

正直、ジャンプの人気が出た漫画はかなり不自然に終わりを会社に操作されて、脱線したりインフレを起こしてパワーバランスが崩壊して逆にバカバカしくなったり…というパターンが多い印象の中で、こちらの作品はそもそも純粋なバトルものではなく、戦闘になる前になるべくターゲットを仕留めるというスタンスの暗殺を題材とした新しい着目点の漫画でした。

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なのでパワーバランスも崩壊せず最初から最後までまともなバランス…主人公は例外ですが…だったのに驚きました。

他の漫画作品にも暗殺者というのは出てきましたが、こちらは本当に暗殺というものにウエイトがあります。

そういえば、他の漫画の暗殺者として登場したキャラって、ごく普通にドンパチ鉄砲とか射って、あれって全く暗殺じゃなかったなと気づかされるくらいです。

また巻数も20冊程と少しなので、50巻以上などヒットしてても恐ろしく続いて、それだけで初心者が断念してしまう様な巻数ではありません。

暗殺教室の生徒達の一年の出来事なので、最初から有限の時間で書かれており、最後の物語のクライマックスもこちらからわかりやすいです。

『感情移入しやすい』

一応メインとなるキャラは数人いますが、先生以外のキャラクターに重点を置きすぎず、バランスよくその回ごとにメインキャラクターが変わります。

生徒だけでなく、副担任にあたる先生にもスポットがあたり、メインキャラクターはいるけど脇役にもちゃんとスポットが当たっているという全体の印象です。

それぞれに難攻不落の先生を暗殺するために苦手なものを先生に諭されて克服しようとする姿は好印象を持て、先生と生徒の関係も変に粘着質なものではなく、サラサラっと読めます。

なので嫌悪感を持たずに感情移入して読みやすいですし、大掛かりな先生の暗殺となるとほとんどがメインキャラクター以外の不特定多数の生徒の縁の下の力を合わせての実行となり、不特定多数の生徒の方がメインに関わってくるイメージで、いつものメインキャラクターは目立たない所におり、要所に出てくるという感じで、ストーリーのバランス感覚や構成に非常にセンスを感じます。

メインキャラ、不特定多数の生徒の特長は個々にちゃんとあるけど、変に強調しないので不自然な感じや違和感もありません。

このキャラ推し!!というキャラがいなくても、暗殺教室のクラスが好きという気持ちで読み進めることができ、大人でも疲れることなく読みやすそうな印象です。

『先生を暗殺する教室の先生と生徒の関係』

暗殺教室は難攻不落の先生を暗殺する目的の教室です。

先生は一年後に地球を破壊すると初っ端から断言し、その力も充分持ち合わせ、決して冗談ではないことがわかります。

そして先生を暗殺できた暁には多額の報酬が生徒に送られます。

生徒は目の色を変えて先生を暗殺しようとしますが、難攻不落の先生は一向に暗殺できません。

そして、生徒は暗殺者と同時に受験生という二足の草鞋を履いています。

生徒達は難攻不落の先生を暗殺しつつ受験も成功させないといけないので、かなり難しい生活を強いられます。

その生活を支えるのが、他でもない暗殺対象の先生です。

先生の勉強の教え方は先進学校のトップクラスの授業より優れており、暗殺技術もどんどん生徒達は身につけていき、生徒と先生の間には信頼関係が築かれます。

それでも先生は自分を暗殺できる様になってほしいとよく口にします。

しかもポジティブな意味で。

生徒達も早く先生を暗殺できる様になりたいとポジティブに願います。

この時点で不思議な感じですが、違和感なく受け入れられるのがこの漫画の不思議です。

なので尚更最後にはどうなるか見たくなります。

他の漫画と違い、ちゃんと終わりの足音が着々と聞こえるのでそれは必ず訪れます。

何度読み直してもやはり面白いです。

全巻揃えて、すでに何回か読み直してますが、はやり今までの漫画と全く違うので毎回楽しんで読むことができます。