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目次

クルクルの漫画を知ったきっかけ

1980年代後半に、ハロウィンというホラー漫画雑誌があったのですが、その雑誌に「惨劇館」とう漫画を連載していた御茶漬海苔先生のファンでした。

御茶漬海苔先生の「惨劇館」の次に掲載された作品が「クルクル」で、同じグロ・ホラーものでも「惨劇館」とは異なり、かわいいクルクルという妖精のようなキャラクターが出てくる点に惹かれて、読むようになったのがきっかけでした。

クルクルのネタバレ

美花という中学生の少女が、リスとも犬とも猫ともつかないような不思議な動物が怪我をしているのを道端で発見し、拾って介抱します。

「クルクル」と鳴くので、名前をクルクルと名付け、飼うことになるのですが、クルクルは普通のペットと違い、意思疎通ができる上に簡単な家事などもこなせる、不思議な生き物です。

その後、美花は、変態の殺人鬼に襲われたり、心臓を欲しがる少女に体を乗っ取られそうになるなど、恐ろしい目に何度も遭遇するものの、クルクルの魔法や不思議な力により守られます。

可愛らしいクルクルのルックスからは残酷な殺戮が想像できませんが、クルクルの破壊行為や敵意を持った相手への容赦のなさは半端じゃありません。

しかし、物語としてハッピーエンドで終わる話が多く、ホラーなのにほのぼのとした感じもする不思議な作品です。

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クルクルの感想

グロテスクな描写が嫌いだという人にはお勧めしにくい漫画ですが、一見か弱い動物であるかのようなクルクルが、殺人鬼を一撃でバラバラにしてしまう怪物に変身したり、美花を襲う少女に果敢に立ち向かう姿は、こういうペット(妖精?)と同居したいと思うほど頼りがいがあります。

御茶漬海苔先生特有の残虐な描写はあるものの、ただグロテスクに終始せず、ほのかな男子生徒との恋が描かれていたり、美花のお父さんののんびりとしたキャラクターなどは、ほのぼのとしていて非常に好感が持てます。

また、グロテスクな回ばかりではなく、クルクルが母親がいない美花の家事を手伝い、昼食のお弁当作りを手伝ったり、小説家であるお父さんのためにお茶を用意するなど、人間と変わらない生活を送っている様子が描かれている回もあり、クルクルの可愛らしさにとても惹かれます。

一話完結型のような形式なので、もっと続きが読みたくなる作品です。

クルクルで自分の心が動いたところ

生きた若い少女の心臓欲しさに美花に襲い掛かった少女、ゆかりの話では、クルクルの師匠の魔法使いによってゆかりの願望を叶えるだけではなく、ゆかりを改心させ、最後には美花の友達として家族ぐるみでお付き合いを始めるという温かい終わり方になっていたのが意外でした。

御茶漬海苔先生の作品は、時に救いようがない悲惨な終わり方をするストーリーも多い中、クルクルについては、温かさが感じされる回もあり、「ホラー、グロなのにハートウォーミングな作品」という異色作という点では非常に心が動かされました。

また、クルクルの魔法がまだ未熟で、ドジなところも愛らしいです。