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漫画SCENE2を知ったきっかけ

別冊マーガレットで人気の、永田正実先生の漫画、「時のない時計」のコミックスに収録されていた短編です。

元々は、時のない時計の方が目的で購入したコミックスだったのですが、SCENE 2の繊細な感情描写にひかれました。

1994年の古いコミックですが、今でも繰り返し読んでいます。

SCENE2のネタバレ

親の都合で高校を転校した?原まことは、前の学校が居心地がよく、また好意がある男子もいたため、なかなか新しい学校になじむことができません。

新しい学校の友達といても、つい前の学校と比較して、前の学校の方が良かったというような言動をしてしまい、友達との付き合いもギグシャクしたものになりつつありました。

そんな中、まことと同様に大阪から転校してきた小野寺君という男子に出会います。

彼も同じような、前の学校への思いを持った人だと思っていたら、彼は「郷に入っては郷に従え」という考え方の持ち主でした。

腑に落ちない日々を送る中、前の学校の思いを寄せていた男子、篠田に一年生に彼女ができたという報告を受けて、まことは大変なショックを受けますが、同時にけじめをつけ、新しい学校で前に進もうという気もちが芽生え始めるというストーリーです。

SCENE2の見どころ

永田先生の漫画は、いわゆる憧れのヒロインではなく、ごく普通の等身大の女の子が主人公になっていることが多く、性格も完璧ではありません。

このSCENE2も例外ではなく、主人公のわがままさや、級友に無神経な言動をして気まずそうにしている姿などが赤裸々に描かれており、そういうセルフィッシュな言動や行動は一般的には好印象ではないものの、「誰しも一度は感じたことがあるシンパシー」のようなものは感じます。

主人公に絶対的な高印象は持てないけど、こういう気持ちは理解できるという、主人公の欠点に共感を覚えることができる不思議さがあります。

人は、正しい判断ばかりはできないということを、そのまま漫画にしている点は非常にナチュラルで好感が持てる作品です。

SCENE2の感想

主人公まこと一人が疎外感を感じているのなら、少々寂しい作品だったかもしれませんが、同じ転校生で、しかも前の学校で片思いだった男子、篠田にそっくりの小野寺君がいることは、とてもこの物語で救いになっていて、きっと彼が、今後の真の学生生活を楽しいものにしてくれるキーマンとなりうるのだろうと感じます。

悔しい気持ちも受け止めてくれ、その上で冷静に叱咤激励してくれる人という存在は非常に貴重で、恋愛以外の「環境の変化になじめない自分とどう向かい合うか」という珍しいテーマを扱った漫画だと思います。

あまり恋愛要素がないのに興味深く読めるのは、まことの心理がとても細かく書かれている点と、小野寺君の大人びた対応が秀逸だからでしょう。

また、義務教育でない高校の転校の難しさなど、カリキュラムが違う勉強面での苦労なども描写があり、とても参考になる作品です。