ホントはV・B・Rというタイトルになるはずでした
『V・B・ローズ』で『ベルベット・ブルー・ローズ』と読みます。
作者の日高万里さん曰く、「初めは『V・B・R』と頭文字だけのタイトルにする予定だった」ということですが、アルファベットだけだとタイトルとしてわかりづらいということで、『V・B・ローズ』になったという逸話があります。
確かに書店に並んだ時に『V・B・R』だとわけがわからないかもですが、その分どんな話か興味も持ってもらえるというのは利点ですよね。
悩めるところです。
最終的に『ローズ』だけをカタカナにすることで、さらに作品に興味が持てましたが。
作品のタイトル付けってホントに大変なんですね。
つくづく作家さんや漫画家さんは尊敬してしまいます。
タイトル名V・B・ローズ=お店の名前
気になる『ベルベット・ブルー・ローズ』ですが、実はこれ、主人公が働くことになるお店の名前です。
主人公の城井あげはが、姉のひばりに連れられて行った、オーダーメイドのウエディングドレスのお店です。
そんなめでたい場所でお店の若いオーナーと主人公が忘れられない一瞬を迎えることになるのです。
読んだら誰しも目が点になるか、思わず吹き出してしまう場面でしょう。
ベルベット・ブルー・ローズの名前の由来は『不可能を可能にする力』だそうです。
不可能の代名詞をポジティブに受け取るというのもなかなかの感性ですよね。
日高万里さんの手腕が伺えます。
一癖ある美男美女の集い
基本主要メンバーは皆さん美形です。
ただ性格に難ありだったりする人がたくさんいますね。
主人公の城井あげはは、誰もが認める美少女なのに、シスコンで負けん気が強かったりします。
ベルベット・ブルー・ローズのオーナー兼デザイナーの有坂紫は美男子なのにとても凶暴なんですよ。
そして、有坂紫のパートナー兼パタンナーの黒峰巳艶は笑顔で黒い言葉をどんどん口から漏らし、たまに店を訪れる和風美人・市橋露を完膚なきまでに打ちのめします。
そして、その市橋露は美少女大好きな挙動不審人間で、極端に自分に自信がありません。
そして、お店のコサージュ作家・夏奈は暴言美少女です。
個性豊かなベルベット・ブルー・ローズのメンバーが起こすイザコザはいつも大事件に発展します。
そして、事件解決方も個性的です。
美男美女がワチャワチャしてるのはなんだか見ててとても癒されますね。
・『世界で一番大嫌い』から3名ほど登場しています
日高万里さんと言えば『世界で一番大嫌い』が、思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか。
実は秋吉家より二人のキャラクターが登場してるんですよ。
一人はあげはの同級生で、別高校の男子生徒の秋吉澪です。
澪は秋吉家の末っ子で、姉の万葉のようにドライに育ちました。
万葉ももちろん登場してますよ。
ウエディング業界に美容師は必要不可欠ですからね。
万葉だけじゃなく、杉本真紀も堂々の活躍です。
なんだか前作で活躍していた主人公のその後を惜しげなく見せてくれるっていうのはいいですね。
まだまだ応援したくなってきました。