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目次

統合失調症は偏見を捨てて正しく理解しましょう

統合失調症は精神病のひとつで、幻覚や妄想を見たり意識にさまざまな障害が起こる病気です。

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統合失調症は3つの種類に分けられます。

陽性症状

自分の悪口を言っているなどの被害妄想、自我意識の障害。

認知機能障害

周囲の動きや物音にとらわれて、落ち着きがなくなる。

陰性症状

感情そのものの表現が乏しい。

統合失調症の患者数

日本には統合失調症の患者がおよそ100万人いると考えられます。

病気の兆候

統合失調症は段階を追って症状が強くなります。

前兆気:発症の前ぶれ

眠れない他、光や物音に過剰反応します。

急性期:妄想と幻覚

不安や緊張感が強く、周囲とのコミュニケーションがとれなくなります。

休息期:無気力

感情の起伏がとぼしくなり、無気力で引きこもりがちになります。

回復期

症状が治まり無気力状態から脱していきます。

大人の統合失調症

統合失調症は思春期から30代くらいまでが発症しやすいといわれますが、大人の場合は、ただ疲れがたまっている、一時的なうつ状態、ストレスによるものと統合失調症との判別がつきにくく、性格的な問題だと片付けられてしまい、病気だという認識がないまま治療が遅れることも多いです。

周囲も病気だとは思わないので「いい大人なのに」という厳しい目で見てしまい、本人はさらに自信を失い病気が悪化するという悪循環になってしまうという、ある意味大人の方が厄介なのかもしれません。

空気が読めない、話が伝わりにくい、緊張し過ぎる・・・など、性格的な問題だと片付けられてしまうような、決して病気とはいえない症状ですが、自分に違和感がある時は一度専門の医療機関に相談してみると良いかもしれません。

支離滅裂な話であっても専門医は話を聞いてくれますし、誰にも理解してもらえないことも、しっかりと理解して受け止めてくれます。

どうにもならない状況を聞いてもらえるだけでも症状が回復することだってあるのですから。

統合失調症の原因

統合失調症は脳の変化や遺伝、環境因子など、あらゆる要素が原因で起こります。

神経伝達物質であるドーパミンが統合失調症の発症と深い関係があるとされています。

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統合失調症の診断

統合失調症の診断は、本人と家族への問診をベースに行われます。

①どのような症状か

②症状はいつから始まったか

③症状はどのように経過したか

④社会生活にどの程度の支障がみられるか

この他、既往歴、生育歴、家族歴などの情報も必要です。

統合失調症の治療

統合失調症の治療は薬物療法が基本となります。

使用される薬は「抗精神病薬」といわれるもの。

抗精神病薬には睡眠薬をはじめとする抗うつ薬や安定薬などの種類があります。

抗精神病薬

・睡眠薬
・抗不安薬
・抗うつ薬
・気分安定薬
・抗パーキンソン薬

などがあります。

患者だけはなく、家族への心理療法も行います。

統合失調症は、病気そのものの治癒は期待出来ないため、治療を継続する必要があります。

統合失調症は服薬を中断すると1~2年以内に再発するといわれます。

薬物治療と精神療法は継続していく必要があります。

支援制度

2006年に障害者自立支援法が施行されて、統合失調症を抱える人にとっては力強い環境となりました。

統合失調症のために日常生活や就労が難しい場合には、生活費の保障として障害年金を受給することが出来ます。

これらの制度を利用するには、精神障害者保健福祉手帳を取得する必要があります。

何かと偏見を持たれがちな統合失調症ですが、社会全体が正しく理解して偏見を持たないことが大切です。