鏡開きとは、お正月にお供えした鏡餅を、1月11日に割り、
お雑煮やお汁粉に入れて食べるという新年の行事です。
その年の無病息災を願って行います。
また、同じく「鏡開き」には、めでたい日に酒樽の蓋を叩いて割り、
皆で振る舞い酒を飲む行事もあります。
これらが「鏡開き」と呼ばれるのは、「割る」という言葉は縁起が悪いため、
「割る」の代わりに「開く」という言葉を用いたことに由来します。
新しい門出や出発に、これからの無事と発展を祈願して
行うというところで共通しています。
目次
酒樽の鏡開きの準備
酒樽を使った鏡開きのやり方を紹介します。
酒樽の大きさは、1斗樽、2斗樽、4斗樽があります。
1斗樽は一升瓶10本分なので、約20人用です。
お祝いの規模に応じて酒樽の大きさを選んでください。
酒樽は、まず酒樽を包んでいる太い縄を切ります。
その後、細い縄も切り、包んでいる布をめくり、蓋部分を出します。
酒樽の蓋は、竹の輪で締め付けられているので、
かまぼこ板と金槌を使って、輪を下に向かって叩き、輪をゆるめます。
かなり根気と力がいる作業で、何周か回って叩いていきます。
輪がゆるんだら、蓋についている栓を抜きます。
栓の穴に手をかけ、蓋を引っ張り上げます。
開けた蓋を左右に引っ張ると、簡単に分解されます。
鏡開き用の酒樽の蓋は、最初から割れていて木くぎでつながっているのです。
分解した蓋を、今度は少しゆるめに組み立て直し、
酒樽の上に置いたら、鏡開きの準備が完了です。
ちなみに、最近では結婚式で鏡開きをする人用に、
手軽に楽しめる「ミニ鏡開きセット」も販売されています。
大きさは、容量0.9リットルで、お酒は別途自分で入れます。
酒樽の蓋はマグネットになっており、何度も楽しめます。
鏡開きの作法
事前準備をした酒樽を使って、鏡開きをします。
鏡開きには、木槌を使います。
掛け声とともに、蓋の割れ目をめがけて叩けば、鏡開きが出来ます。
その際、強く叩きすぎると、お酒が飛び散りますから、
力加減はほどほどにしてください。
鏡開きの掛け声
鏡開きの時の掛け声は、
司会進行役が「せーの」と言ったら、
参列者が「よいしょ!」と言い、
その「よいしょ!」の掛け声に合わせて、蓋を開けるのが一般的です。
結婚式の鏡開き
和装で結婚式をあげる場合、ケーキ入刀の代わりに鏡開きをする方が多く、
また洋装でも鏡開きを選ぶ方もいます。
ケーキ入刀は新郎新婦のみで行いますが、
鏡開きの場合は、新郎新婦だけで行ってもいいし、
ご両親も一緒にみんなで樽を開くことも出来て、
参列者も掛け声をかけることで、式が盛り上がりますね。