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流行色
人は常に新しいものを求め様々な分野で流行を作り上げています。
流行は衣服のデザインだけでなく、髪型や化粧、車や家具、店舗や料理など多くの分野に渡ってあるもので、人々のライフスタイルを変えてしまう程の影響力を持っています。
色の正解にマッチした色、その時代に人々が求める必要がありそれは「流行色」と呼ばれています。
流行色は一般にはその時流行していることを示しますが、色が関わる業界ではこれから流行する色=流行予想色としして捉えられてます。
日本の流行色はJAFCA(社団法人日本流行協会)が流行するであろう色を調査、分析、予測、選定し、シーズン前に情報として各業界で発信しています。
流行色シーズン前に情報として各業界で発信していきます。
流行色情報を得た企業は、それをもとに商品の開発、生産プロモーションをします。
そしてシーズンにはその商品が店頭に並び、私たちの目を楽しませてくれます。
過去の流行色を見てみると、その時はやった色はその時代を映しています。
終戦後の1950年代には洋画の中のシネモードがファッションの手本となり映画の中でスターが身に着けてた色が流行しました。
60年代には消費ブームにのってデパートキャンペーンが繰り広げられ、各百貨店は色をテーマにカラーキャンペーンを打ち出しました。
流行色を予測するには時の流れに従って過去、現在、未来と考えていくのです。
色にも歴史がありそれが繰り返され、流行色はなりたっていきます。
流行色が決定されるまで
①A段階24~18か月前の情報
インターカラー(国際流行色委員会)は1963年に設立された19ヶ国が加盟する世界で唯一の流行色選定委員会です。実シーズンの24か月前に各国の代表がパリその他の会議国際国に集まり、インタカラー選定会議がおこなわれます。
そこで決定された世界レベルでのインターカラーは最も早く発表される流行色情報です。
日本ではJAFCAが代表機関となってます。
②B段階18ヶ月~12カ月前の情報
JAFCAではインターカラーをベースとしたアドバンスカラーが選定されます。
これはインターカラーが決定してから初めて流行色情報になります。
同時に、民間団体や海外の情報社会も情報を発表します。カラー情報は、テーマ別に色をグループ化したカラーパレットを作成し、それぞれに合うビジュアル(写真や絵)を添えて発表されます。
またこの時期の前後には素材の展示会が開催されます。
ヨーロッパをメインに、ヤーン(糸)が中心のモノと服地が中心のモノに分かれます。
中でも服地のプルニエールビジョンは規模が大きく開催時期も早いため、毎回注目を集めています。JAFCAからはファッションカラー(流行色)が発表されます。
このように、流行色はかなり前から動き出しているのです。
JAFCA(ジャフカ=社団法人日本流行色協会)が発表しています。
流行にも計画的に案がたてられているということです。
C段階、D段階まであるのでこれから紹介します。
③C段階12カ月~6カ月前
流行色と海外の素材の情報を得た国内の合繊、メーカーがファッションの発表を行います。
JAFCAからは、アップトレンドカラー(市場の動向を考慮してファッションカラーを選びなおす、又は追加したもの)が発表されます。
この段階で各メーカーは素材やデザインの傾向を考えながら、自社製品に合わせてカラー情報の修正を行います。
その後カラーパレットを作成して、実際の製品に色出しをします。
④D段階6カ月前から~実シーズン
色出しされて出来上がった作品は、アパレル展示会で発表されます。
また、デザイナーズコレクションが世界各地で開催され、一般の人はマスコミを通じて初めて次のシーズンのトレンドを目にします。
実シーズンでは、それぞれのトレンドが取り入れられた製品が店頭に並びます。
最終的に流行する色はこの段階で決まります。
様々な製品となって店頭に出てくる流行色ですが、多くの人に共感され、採用された色がそのシーズンの流行色となるのです。
このように衣服を構成する要素は材質、形態、色彩で、色彩は「~らしさ」や「イメージ」を演出していることがわかります。
色には時代に合った色、その時代に求められる色があり、それを流行色と呼んでいます。
日本の流行色情報はJAFCAが発表しています。
これが流行色が決定されるまでの一例の流れになります。