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縁辺対比
縁辺対比とは色と色が接する縁に現れる対比効果の事を言います。
例えば、白から黒のグレースケールは、色と色の境界線が線もかいていないのに線で描いたかのようにハッキリと見えます。
これは明度の差が協調されることによっておこります。
この時には明度の高い方に接してる部分は黒く見えます。
また明度の低い方に接してる部分は明るく見えます。
つまり1つの灰色でありながら。白っぽい方に接してる周辺は暗い灰色に見え、黒っぽい方に接している周辺は明るい灰色に見えます。
この効果は無彩色だけでなく、同じ色相同士を段階順に並べた場合も見られます。
また補色対比のような色を強調仕合い、その結果、色の境がギラギラして見えにくくなるというのも縁辺対比です。
その他ハーマン・ハグリッドと呼ばれる黒字に白地の格子の交差する部分に丸い影が見えるもの縁辺対比の一種です。
これらの対比効果は、眼の知覚が生み出すあやまち現象と考えられます。
この色の対比についてはキルシュマンの法則として5項目が提出されています。
ここでいう誘導体とは背景色の事であり、検査野とは柄の色の事です。
1.誘導体に比べて検査野が小さいほど色の対比は大きい。
2.色の対比は、誘導・検査野が空間的に分離していても生じるが、その空間間隔が大きくなるほど対比効果が減少する
3.誘導野が大きいほど対比が減少する。
4.明るさの対比が生じないか、あるいは最小の時に色の対比は最大となる。
5.明るさが等しい時誘導野の飽和度が大きいほど対比も強くなる。
これが5つの法則になります。
様々な効果
色の見え方は周囲の色との関係や目の錯覚などから実際のものとは違う見え方をする場合があります。
代表的もの3つを紹介したいと思います。
リープマン効果
例えば図形とその周辺の色黒と白のように明度差を大きくした場合は図形がはっきり見え、また白と黄色と言ったように明度差が小さい場合はぼんやりとしてて見えにくくなります。
これをリープマンと言い、明度の差の大小が視認性に関係します。
エーレンシュタインの効果
格子模様の十字架の交点部分を空白にした図形はエーレンシュタインの効果と言われ、空白部分は際立って見えます。
この結果その空白部分にあるはずのない丸い形が見えるはずです。
この空白部分はネオン効果が現れる条件ともなります。
このような錯覚による効果をエーレンシュタインの効果と言います。
ネオンカラー効果
エーレンシュタイン効果の十字路の交点部分を薄い色の線でつなぐと、丸い形が広がって見えます。
これは境界部分の明度差を大きくすることによって、眼の誘導効果から本来存在しない輪郭が形成されるのです。
この色の広がりがネオンの光る様子に似ているので「ネオンカラー」と言われ、眼自体が生み出す主観的現象であると考えられています。
このように色の見え方を知ることによってカラーコーディネートの知識を増やしておきましょう。
これ他の効果は非常に使いやすいです。
なので自分で実験してみて体験してみてください。
それが1番覚え安いと思います。
色名
正確な色を伝えるために表色系が作られたのは先ほどお話しました。
表色系の他に私たちは何らかの色名を使って伝えています。
「鮮やかな赤」「青い海」などこれらの表現は正確に色を伝えることは出来ませんが色を想像することはできます。
まずJISについてです。
色名という言葉による規定を国内規定として定めている国があります。
日本ではJIS(日本工業規格)「物体色の色名」があります。
これとは別にJIS「光源色の色名」と言う規格もあります。
どちらも日本語の色彩語の色名によって色を表記するための規格です。
JISでは色名を①慣用色名②系統色名という2つの用語によって規定されてます。
①慣用色名
慣用色名は、動物、植物、鉱物自然現象など、身近でその色から連想しやすいものの名前をしようしています。
現在でも日常の中で親しく使用されていると思われる体表的な色は269色がJIS慣用色名です。
②系統色名
系統色名はあらゆる三属性のよって系統的に分類し、色相、明度、彩度の度合いを大まかに言葉で表す方法です。
有彩色の系統色名は、基本色名(赤、黄、緑、青、紫)の前に明度、彩度に関する修飾語と色相に関する修飾語をつけて表します。
ただし、2文字で表す基本色名(黄赤、黄緑、青紫、赤紫)の場合は色相に関する修飾語はありません。
また無彩色の系統色名は、基本色名(白、灰色、黒)の前に明度に関する修飾語をつけて表します。
このように色は国で定められているのです。
JISは日本のものですが、アメリカで発表された色表示方法を参考にして作られているのです。