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〈ご近所物語の漫画の見どころ〉
高校生の主人公実果子が、将来の夢を追いかける中で、恋と自分の将来の夢との間で揺れ動く葛藤を細かい心理描写で描いている所です。
もちろん主人公だけでなく、出でくる登場人物はそれぞれ魅力的なキャラクターなので、各々の登場人物に焦点を合わせた話も同時に進んでいく所も非常に興味を持ちました。
個人的にはやはり実果子とツトムのカップルが最終的に上手くいってくれたのが1番ホッとしました笑
〈ご近所物語で好きなキャラクター〉
主人公の相手役のツトムと、学校のマドンナバディ子こと中須茉莉子が好きでした。
ツトムは実果子の夢の為に、やっとうまくいった二人の仲を終わらせようとします。
それというのも確固たるゆるぎない夢がある実果実子と比べて、自分は将来について何をしたいのかまだ模索中で、ただなんとなく実果子を追ってヤザガクに一緒に入学したけれど、自分が将来本当にやりたい事はまだ見つけられないでいます。
重荷になりたくないというツトムの気持ちはすごく共感を覚えました。
まだ高校生の時点でやりたいことなんかわからない人の方が多い気がします。
そういった意味では一番現実にいる男の子っぽいキャラだと思いました。
中須茉莉子は、普段はイケイケでモテるキャラですが本命を前にすると借りてきた猫のようになってしまう、そんな自分の性格から、自分の心に素直に行動できる実果子に嫉妬したりします。
そんな気持ちも個人的にはすごく共感を覚えました。
最後には初恋の人と結ばれますが現実ではなかなか難しい事だと思いました笑
〈ご近所物語で心が動いた所〉
高校時代に一生付き合えるような仲間達との出会いがあり、未来もそれぞれがそれぞれの道で頑張っている。
そういった事は現実にはなかなか難しい事かもしれませんが、かけがえのない仲間はいくらお金を出しても後から手に入れる事が出来ないと思います。
恋愛に限らず、そういった仲間との絆が描かれているのが作者の矢沢あい先生の特色だと思いますが、こうした人との出会いが1番心に残りました。
〈ご近所物語の関連作品について〉
ご近所物語はさらに、それぞれのキャラクター達の子供が主人公になっている物語「パラダイスキス」もあり、こちらの方は映画化もされているのでもしかしたらご近所物語より有名かもしれません笑
それぞれの内容を知らなくても十分楽しめる作品ですのでこちらもオススメですが、全く違う物語でそれぞれのお話が楽しいというのは本当にさすがです。
作品としてはずいぶん前のものですが、今の若い人達にもぜひ読んでもらいたいと思いました。
